11月1日(金)~4日(月)の4日間、JTOCの「乳幼児・小児に対するオステオパシー」の授業を受けてきた。
講師はドイツ出身のクラウディア先生。(Claudia Knox D.O.)
もともとドイツで助産師として活動されており、現在はオーストリアのウィーンでオステオパシーの診療とヨーロッパを中心に講師としても活動されている女性の先生である。
右がクラウディア先生、左はクラウディア先生パートナーのエリック先生。
日本を4週間旅されてからの講義であったらしい。
小児に関してはオステオパシーを勉強してから臨床で診る機会がなく、どのように診療されているのか非常に興味があった。
クラウディア先生のこの4日間の授業、ほんとうに素晴らしかった。
出産時の状況や分娩方法、妊娠中のお母さんの栄養状態や妊娠中に受けたストレス、お母さんを取り巻くあらゆる状態が赤ちゃんに影響する。
赤ちゃんが泣く理由。
お腹が空いている、オムツが濡れている、抱っこしてほしい、など赤ちゃんの問題だけではない。
周りにいる両親や大人の不安な感情を読み取り、共鳴するように泣くこともあるという。
帝王切開で生まれた、という情報から、なぜ帝王切開をするに至ったのか、その時のお母さんの子宮の周りの構造物の状態はどうだったのか、と考察を進める。
また、帝王切開で生まれた赤ちゃんの発達段階での特徴などについての考察は、非常にオステオパシー的で興味深かった。
今まで既往歴を聞くことはあっても出産時の状況まで確認することはなかった。
授業では、「出産時の状況を知っても済んだことなので変えることはできないが、相手のことを知れば知るほど、施術の効果は変わる」と教えていただいた。
確かに普段の臨床でもそう感じることは多い。
一見、施術に関係がないことのように思えること。
クライアントの人間関係や生い立ち、今何を考えているのか、何に生きがいを感じているのか、何を大切にされているのか、などの情報を得ると施術に対する体の反応が変わる。
何か相手の体の内側にある存在が語りかけてきているように感じる。
赤ちゃんは言葉で伝えることが出来ない分、より体の内側の存在とのコンタクトが重要なのだろう。
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